言葉と文化のハロハロ、フィリピンを味わう(ことば文化特設サイト)
ことば文化に関する気になるトピックを短期連載で紹介していきます。
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- 2025年03月25日 『2. 言葉と文化のハロハロ、フィリピンを味わう:タガログ語とイロカノ語の文法的特徴4選 林真衣(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程)』
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図1 左がシニガン、右がビコール・エクスプレス
図2 フィリピンの地図
図3 イロコス・ノルテ州の観光名所
図4 世界文化遺産のビガン歴史地区
図5 ドライマンゴーの品揃えがすごい
図6 遊んでいる子どもたち (撮影はルソン島パンパンガ州)
語順: まずは何をしたかを述べましょう
タガログ語とイロカノ語の語順は「〜する、〜が、〜を」の順です。以下の例文を参照するにあたり、ビコール・エクスプレスはココナッツミルクの煮込み料理、シニガンはタマリンドという果実を使った酸味のあるスープです (図1)。
(1) タガログ語
Niluto ni Pedro ang bicol express kahapon.
作った が ペドロ を ビコール・エクスプレス 昨日
「昨日ビコール・エクスプレスをペドロが作った。」
(2) イロカノ語
Linuto ni Maria ti sinigang idi kalman.
作った が マリア を シニガン 昨日
「昨日シニガンをマリアが作った。」
(1) (2) のように、タガログ語とイロカノ語で動詞は文の先頭に現れます。各単語に付いている日本語を後ろから順に読んでみてください。すると、それぞれの文に対応する日本語訳の文になりませんか? 日本語では動詞を最後に言うので、その点では語順は反対です。
世界の言語の語順については、日本語のような「〜が、〜を、〜する」言語とついで英語のような「〜が、〜する、〜を」言語が合計80%以上を占めています。一方で、タガログ語やイロカノ語のような「〜する、〜が、〜を」言語は10%以下と少数派です。タガログ語とイロカノ語では動詞が文の先頭に現れることを、ぜひ覚えておいてください。
イロカノ語が話されている地域
文法から話は脱線しますが、ここではイロカノ語が話されている地域の情報を付け加えたいと思います。イロカノ語は言語名を初めて聴いたという方が多いと思いますし、前回ルソン島北部で話されているとお伝えしましたが、どのような場所かを想像するのはなかなか難しかったのではないでしょうか。
イロカノ語はルソン島北部でも特にイロコス地方のイロコス・ノルテ州、イロコス・スル州、ラ・ウニオン州を中心に話されています (図2)。さらに、イロコス地方のパンガシナン州などでも話されており、私の共同研究者でもある調査協力者はパンガシナン州出身の方です。
海に面しているイロコス地方には、自然豊かな観光名所が多いです (図3)。それだけでなく、世界文化遺産に登録されているスペイン統治時代に作られた教会や街並みも有名です。イロコス地方屈指の観光都市ビガンまでは、マニラ首都圏から長距離バスで8時間前後で着きます (図4)。イロカノ語が話されているイロコス地方、フィリピン国内の旅行先としてぜひおすすめしたいです。
ほんの少しでもイロカノ語が話されている地域のイメージが膨らんだでしょうか? せっかく言語のことを知っていただけたら、その言語が話されている地域についてもより多く知っていただきたいと思っています。この連載だけでは魅力を伝えるのに限界があるので、旅行計画を立てる気分で観光地、名物などいろいろ検索してみてください。
動詞の形: 何を強調しよう?
タガログ語とイロカノ語の文法に話を戻すと、文のどの要素を強調するかによって動詞の形を変える必要があります。例えば「マリアがペドロに手紙を書く」という文で、イロカノ語の動詞 surat「書く」は、動作の主体である「マリア」を強調する場合は agsurat となり、動作の対象である「手紙」なら suraten、動作の恩恵を受ける「ペドロ」なら suratan となります。それぞれ動詞 surat「書く」に ag-, -en, -an という異なる要素が付くことが分かります (表1)。
表1 「マリアがペドロに手紙を書く」
強調 動詞の形 マリア ag-surat 手紙 surat-en ペドロ surat-an
このルールが特に重要となるのが疑問文です。何についての疑問文を言いたいかによって、適切な動詞の形に変えなくてはいけません。「マリアがペドロに手紙を書く」という文をもとに、タガログ語で3通りの疑問文を作ると (3) (4) (5) のようになります。
(3) Sino ang sumulat ng liham kay Pedro?
誰 冠詞 書いた 冠詞 手紙 に ペドロ
「誰が手紙をペドロに書いたの?」
(4) Ano ang isinulat ni Maria kay Pedro?
何 冠詞 書いた冠詞 マリア に ペドロ
「何をマリアはペドロに書いたの?」
(5) Sino ang sinulatan ni Maria ng liham?
誰 冠詞 書いた 冠詞 マリア 冠詞 手紙
「誰にマリアは手紙を書いたの?」
タガログ語の動詞 sulat「書く」の中に何かが割り込んでいたり、前か後ろに何かが付いていたりと、それぞれ異なる形で現れていることが見てとれるでしょうか。このように何を強調するかによって動詞の形を変えるというのが、フィリピンの言語において代表的な特徴です。
割り込みと囲い込み
タガログ語の例文 (3) で、動詞 sulat「書く」に割り込んでいる要素として -um- がありました。これらは専門用語で接中辞と呼びます。接中辞を含めた単語に加えられる要素の総称は接辞といい、そのなかには (4) の i- のように単語の前に付くもの (接頭辞)、(5) の -an のように後ろに付くもの (接尾辞)、さらに、単語を囲い込むもの (接周辞) もあります。接周辞としては、例えばイロカノ語で mangga「マンゴー」から kamanggaan「マンゴー畑」に使われる ka- -an のような例があります (図5)。
表2 タガログ語とイロカノ語の接辞
接辞 タガログ語の例 イロカノ語の例 接頭辞 i- (4) ag- (表1) 接尾辞 -an (5) -an (表1) 接中辞 -um- (3) -in- (2) 接周辞 ka- -an ka- -an
表2に示した通り、タガログ語とイロカノ語ではいずれの種類の接辞も持っています。世界の言語から見ると接中辞と接周辞は比較的珍しく、それらを持つことはフィリピンの言語の特徴の1つと言えます。
品詞: 名詞なの?動詞なの?
最後に挙げる特徴として、フィリピンの言語では名詞と動詞の区別が難しいとされていることです (Himmelmann 2005)。日本語や英語から考えると、どういうことだろうと思われるのではないでしょうか。相違点に着目して、以下のタガログ語の例文を読んでみてください (図6)。
(6) May bata =ng sumisigaw doon.
いる 子ども =リンカー 叫んでいる あそこに
「あそこに叫んでいる子どもがいる。」
(7) May sumisigaw doon.
いる 叫んでいる あそこに
「あそこに叫んでいる人がいる。」
(6) では、動詞 sumisigaw「叫んでいる」が名詞 bata「子ども」を修飾して「叫んでいる子ども」を表現しています。一方 (7) では、動詞 sumisigaw「叫んでいる」だけで名詞なしで「叫んでいる人」という意味を表しています。動詞がそのままであたかも名詞のように機能しているのです。このような現象からも、実際に名詞と動詞の区別がはっきりしないことが分かると思います。
ということで今回は、タガログ語とイロカノ語の文法的な特徴をまさにいいとこどりしました。次回も両言語の文法に注目してお届けしますが、特に私自身の研究テーマの面白いポイントをお伝えできればと思っています。キーワードは、(6) で静かに登場した「リンカー」です。また2週間後をお楽しみに。
参考文献
① Himmelmann, Nikolaus P. 2005. The Austronesian languages of Asia and Madagascar: typological characteristics. In Alexander K. Adelaar & Nikolaus Himmelmann (eds.), The Austronesian Languages of Asia and Madagascar, 110–181. London: Routledge.
② 長屋尚典. 2014. タガログ語の措定文と指定文. 東京外国語大学論集 88, 117–143.
③ 林真衣. 2024. イロカノ語における属性語の情報提⽰法. 東京大学言語学論集 46, 47–58.
② では、タガログ語の名詞と動詞の区別に関しても日本語で専門的に言及されています。
③ では、イロカノ語の品詞 (特に形容詞) について量的調査に基づいて議論しました。
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- 2025年03月11日 『1. 言葉と文化のハロハロ、フィリピンを味わう:タガログ語とイロカノ語の概略 林真衣(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程)』
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図1 マニラのレストランで民族舞踊
図2 世界三大夕日?!マニラ湾
図3 有名な私立学校デ・ラ・サール大学
図4 バイバインの子音字
図5 フィリピン大学内の自転車レーン
図6 「ごはん食べた?」のモニュメント
私は言語学、特にタガログ語とイロカノ語の文法を専門とする大学院生です。タガログ語との関わりは大学院生としては長いほうで、大学1年生から専攻として勉強しはじめ、大学3年生の夏からフィリピンの大学に留学しました。そこでもタガログ語を学び、1年間の留学後から本格的に研究を始めました。
一方、イロカノ語との関わりは比較的最近からで、大学2年生でイロカノ語に関する授業を受講してはいたのですが、それから4年が経ったころ大学院の授業でイロカノ語と再会を果たし、それをきっかけに研究を始めました。
フィリピンの文化にも思い入れがあり、大学生のころフィリピンの民族舞踊を部活動としてやっていました。今でもフィリピン滞在中に民族舞踊を観られないかといつも機会をうかがっています (図1)。フィリピンの民族舞踊といえば、ティニクリンという竹の間を飛ぶダンスが有名です。日本のテレビ番組でもたびたび取り上げられているので、目にしたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
言語に話を戻すと、私はこれまで論文や学会を通して研究者に対してフィリピンの言語に関する発表をしてきました。それはもちろん大学院生の研究者として大変重要なことです。しかしそれと同時に、普段言語と関わりのない方にこそフィリピンの言語の魅力、ひいては言語学の面白さを知っていただきたいということもつねづね思っていました。ありがたいことに今回連載を任せていただいたので、言語学の専門知識を問わず興味深く読んでいただけるような連載にしたいと思っています。フィリピンの言語とついでにフィリピンの文化についての情報もいいとこどりをしながら詰め込んでいきたいと思いますので、最後までお付き合いください。
タガログ語とイロカノ語の概略
今回の連載で紹介するのは、フィリピンのタガログ語とイロカノ語という言語です。どちらもフィリピン北部に位置するルソン島で特に話されている言語です。
タガログ語を母語とする人はマニラ首都圏を含むルソン島南部に集中しており (図2)、その話者は約1,700万人とされています (Himmelmann 2005)。タガログ語は英語とともにフィリピンの公用語に指定されています (政治的な背景から他の呼び名もあるのですが、今回の連載ではタガログ語と呼んでいくことにします)。
一方イロカノ語は主にルソン島北部で話されており、約900万人の話者がいます (Rubino 2005)。数多くの現地語が話されているルソン島北部で、イロカノ語は地方共通語として用いられています。
フィリピンは多言語国家で、180以上もの言語が存在しています。多くのフィリピン人は公用語の英語とタガログ語、加えて人によっては、イロカノ語のような地方共通語、現地語も含めて複数の言語を使用します。英語は20世紀のアメリカ統治以降に広まった言語なので、タガログ語とイロカノ語はフィリピンに元々ある言語の中で1番目と3番目に大きな言語と言えます (2番目はセブ島などを含むフィリピン南部で広く話されているセブアノ語です)。
タガログ語とイロカノ語の発音
タガログ語とイロカノ語の子音と母音はローマ字のように読めば大体問題なく、日本語が母語の人にも発音しやすい言語です。
まず子音については、タガログ語が p, t, k, b, d, g, (ʔ), m, n, ng, f, s, h, ts, l, r, y, w の18個 (Schachter & Otanes 1972) で、イロカノ語が p, t, k, b, d, g, (ʔ), m, n, ng, s, h, ts, l, r, y, w の17個 (Rubino 1997) です。2つの言語間で唯一異なっているタガログ語の f は、基本的に他の言語からの借用語に用いられます。
日本語や英語にない子音としては、タガログ語とイロカノ語には ʔ という子音があります。専門用語では声門閉鎖音と呼ばれる子音です。どちらの言語でも ʔ は表記されないのが一般的であるため、他の子音と区別するために上では括弧書きにしました。 ʔ は、日本語で「あっ!」と言うときのように喉の奥のほうを閉じ、その閉鎖を解放することで発せられる音です。例えばタガログ語の hindi(ʔ)「ない」、イロカノ語の ha(ʔ)an「ない」のように、実は ʔ が潜んでいる単語は多くあります。
ng と ts は2文字で表されていますが、それぞれ1つの子音です。ng は軟口蓋鼻音と呼ばれる子音で、鼻に空気を通しながら発する「ガ、ギ、グ」のような音です。一方 ts は無声後部歯茎破擦音と呼ばれる子音で、おおむね「チャ、チ、チュ」の音と対応しています。例えば、イロカノ語の nangan「食べた」、タガログ語の tsinelas「スリッパ」のように使われています。
タガログ語では r の発音に関しては、社会方言差が指摘されています。タガログ語の r は、伝統的にはいわゆる巻き舌と呼ばれるような音で発音されます。すなわち、歯茎に舌を1回または複数回接触させます。しかし実際には、英語の r のように舌を接触させず接近させるのみの発音も観察されます。この後者の発音は、私立学校で教育を受けた人々の間で用いられる社会方言の特徴とされています (cf. Umbal & Nagy 2021)。一般的にフィリピンで私立学校に通う学生は英語に接する機会が多いことが理由として考えられます (図3)。
次に母音については、タガログ語も a, i, u, e, o の5個 (Schachter & Otanes 1972)、イロカノ語も a, i, u, e, o の5個 (Rubino 1997) です。いずれも「ア、イ、ウ、エ、オ」と読んで問題ありませんが、どちらの言語の u, o も日本語よりも唇を丸めることを意識します。
イロカノ語の母音の発音の違いは、方言の分類にとって重要な特徴です。イロカノ語の地域による方言は、北部方言と南部方言に大きく分けられます (Rubino 2005, 1997)。南部方言では、e がイロカノ語に固有の単語では曖昧な「ア」、他の言語からの借用語では「エ」と発音されます。前者の発音は、専門用語ではシュワーと呼ばれる音です。北部方言では e はどの単語でも「エ」と発音されます (表1)。こうした母音の発音の違いは、イロカノ語の地域方言の分類に役立ちます (Hayashi 2023)。
表1 イロカノ語の e の発音
固有語 借用語 北部方言 「エ」 「エ」 南部方言 曖昧な「ア」 「エ」
タガログ語とイロカノ語の発音については、どのような母音と子音が使われているかに加えて、タガログ語の子音 r の発音の社会方言差とイロカノ語の母音 e の発音の地域方言差を紹介しました。1つの言語内である音の発音にバリエーションがあることは言語学的に研究しがいのあるポイントです。
タガログ語とイロカノ語の表記方法
タガログ語もイロカノ語も、かつてはインド系の文字が用いられていました。タガログ語に用いられるインド系の文字は特にバイバインと呼ばれています。文字体系としては、母音字とデフォルトで a 行音を表す子音字から成ります。子音字で a 行音以外を表したい場合や、子音のみを表したい場合は子音字に記号を加えます (図4)。現在ではバイバインだけでタガログ語を読ませることはありませんが、お店の看板でラテン文字に書き添えたり、文化的なシンボルとして施設のロゴマーク、イラストや雑貨のデザインに採用されたりしています (図5)。
16世紀からのスペイン統治以降は、どちらの言語も現在のラテン文字を用いた表記がなされるようになりました。
挨拶代わりの「ご飯食べた?」
今回はタガログ語とイロカノ語の便利なフレーズを紹介して終わりにしたいと思います。どちらの言語にも「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」のような時間帯に即した挨拶はありますが、フィリピンでは時間帯に関係なく会った人に「ごはん食べた?」と聞いてコミュニケーションをとることがあります (図6)。
(1) タガログ語
a. Kumain ka na (ba)? (クマイン カ ナ (バ))
食べた あなた もう 疑問
「もうごはん食べた?」
b. Hindi pa! (ヒンディ パ)
ない まだ
「まだ!」
(2) イロカノ語
a. Nangan ka =n? (ナガン カン)
食べた あなた もう
「もうごはん食べた?」
b. Haan pay! (ハアン パイ)
ない まだ
「まだ!」
(1) がタガログ語で、(2) がイロカノ語です。外で待ち合わせをしていてこの質問に「まだ!」と答えたなら、とりあえず一緒にごはんを食べることになるでしょう。もし誰かの家に遊びに行ってこの質問に「まだ!」と答えたなら、「食べな!」と言って食べきれないほどのごはんを出してくれることでしょう。それだけフィリピンでは、食べること自体や、人とごはんをともにすること、相手のお腹を空かせないことが大事なのです。
ということで今回は、主にタガログ語とイロカノ語の概略と発音について (現在滞在中のフィリピンから) お伝えしました。次回以降の3回は、両言語の文法に注目してお届けします。2週間後をお楽しみに。
参照文献
① Hayashi Mai. 2023. Phonetics of Pangasinan Ilokano. Tokyo University Linguistic Papers 45. 1–9.
② Himmelmann, Nikolaus P. 2005. Tagalog. In Alexander K. Adelaar & Nikolaus P. Himmelmann (eds.), The Austronesian Languages of Asia and Madagascar, 350–376. London: Routledge.
③ Rubino, Carl Ralph Galvez. 1997. A reference grammar of Ilocano. Santa Barbara, CA: University of California dissertation.
④ Rubino, Carl. 2005. Iloko. In Alexander K. Adelaar & Nikolaus P. Himmelmann (eds.), The Austronesian Languages of Asia and Madagascar, 326–349. London: Routledge.
⑤ Schachter, Paul & Fe T. Otanes. 1972. Tagalog Reference Grammar. Berkeley, CA: University of California Press.
⑥ Umbal, Pocholo and Naomi Nagy. 2021. Heritage Tagalog phonology and a variationist framework of language contact. Languages 6(4): 201.
③と⑤はそれぞれ、イロカノ語とタガログ語について網羅的に記述されている文法書です。
②と④は、同じ書籍からのタガログ語とイロカノ語の概説の章で、各言語の全体像を20~30ページで把握することができます。
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- 2025年03月04日 『3月からの新連載のお知らせ』
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さて、3月11日からの4回の連載は林真衣さん(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程)による「言葉と文化のハロハロ、フィリピンを味わう」です。林さんは現在、博士課程に在籍され、フィリピンで1番目と3番目に大きなタガログ語とイロカノ語の文法を主に研究されています。本連載では、そのタガログ語とイロカノ語について、言語学好きにとって魅力的な特徴を選りすぐって紹介されます。言語学的解説はシンプルさを心掛けながら、写真とともにフィリピンの文化紹介も盛り込むことで、言語学の専門知識を問わず読んで面白い連載を目指すとのことですので、ご期待ください。