言語学者、コロナ禍で自分の学問と向き合う(kotoba news)
kotobaに関する気になるトピックを短期連載で紹介していきます。
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- 2021年11月28日 『言語学者、コロナ禍で自分の学問と向き合う 8. 言語学者、ポケモン言語学を振り返る〜共同研究者に感謝を捧げながら〜 (限定公開中)川原繁人(慶應義塾大学)』
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図8-1: 「進化レベル」と「名前の含まれる濁音の数(左)」や「名前の長さ(右)」との相関。Kawahara et al. (2018b)より一部編集して転載。横軸は進化の回数。ポケモンは最大二回まで進化する。「−1」は後付けで既存のポケモンの進化前として登場した「ベビーポケモン」。 図8-2: 日本語・英語・中国語・広東語・韓国語・ロシア語におけるポケモン名で観察される音象徴パタンのまとめ。Shih et al. (2019)の論文より抜粋。Stage = 進化レベル。 図8-3: 2本のロジスティクス関数(左)とwug-shaped curve(右)。Kawahara (2020a)より転載。 図8-4: Kawahara (2020a)の実験結果。横軸=名前のモーラ数。縦軸=「進化後」と判断された確率。二種類の曲線は、それぞれ濁音有り条件と濁音なし条件。各アイテムの平均にロジスティクス直線をフィットした図(左)と各条件の平均の折れ線図(右)。 図8-5: フェアリータイプと悪役タイプのオリポケ。どちらに両唇音が似合って、どちらに濁音が似合う?【限定公開中】 続きは近刊『言語学者、外の世界へ羽ばたく〜ラッパー・声優・歌手とのコラボからプリキュア・ポケモン名の分析まで〜』(リベラルアーツコトバ双書2)でお楽しみ下さい。
ポケモン言語学とは
今回の記事では、私が提唱し、世界中に広まった「ポケモン言語学」について振り返ってみたいと思います。コロナの時代、研究面で一番進んだのが、このポケモンの名付けに関する研究です。やはり暗い世の中ですから、なんとか楽しい研究をしたいという思いがありました。また、このプロジェクトは、実験をオンラインでおこなうことができ、また実験として興味深いのか、実験参加者がすぐに集まるという利点がありました。
しかし、このプロジェクトは私一人でおこなったものではなく、多くの人に支えてもらいながら発展していったものです。前回の記事で、「感謝」と「つながり」の大切さについて少しお話をさせて頂きました。ですので、今回の記事では、誰との研究で何がわかってきたのかを、感謝を交えながら振り返っていきたいと思います。
私のウェブサイトには、ポケモン言語学関連の論文がまとまっていますから、そこから実際の論文がすべて入手できます。また、英語版の概観論文もございますので、英語で読みたいという方はそちらも参照してください。英語版の論文にはより多くの出典情報が載っております。本記事は、こちらの英語での講演を基にしていますが、少し簡略化した日本語での解説もこちらとこちらの動画にまとめています。
ポケモン言語学とは、「ポケモンの名前の分析を通じて、人間言語における音象徴(おんしょうちょう)の性質を明らかにする」というプロジェクトです。現代言語学では、「音と意味のつながりは恣意的である」という考えが支配的でした。しかし、最近では、音と意味の間に様々な体系的なつながりが存在することが指摘され、その体系的なつながりを「音象徴」と呼びます。ポケモン言語学の最初の論文でも、「名前に含まれる濁音の数」と「ポケモンのおもさ・たかさ・つよさ・進化レベル」が相関することが示され、ポケモンの名付けに音象徴原理が働いていることがわかりました(Kawahara et al. 2018b)。音象徴に関する研究は、ここ数年で指数関数的に増加している印象を受けます(Nielsen & Dingemanse 2021)。
きっかけは集中講義中の学生の発見
実は、ポケモン言語学の始まりは、当時首都大学東京の大学院生で、現在関西大学で教鞭をとっている熊谷学而先生による発見でした。当時のいきさつはこうです。私は音声学の入門授業は、学生の興味を引きやすいことから、音象徴から始めることにしています。2016年の首都大(現、都立大)の夏期集中講義でも同じことを1日目の授業でおこないました。すると2日目に熊谷君が、「ポケモンの名前に含まれる濁音(有声阻害音)の数は、進化レベルと相関するかもしれません」というスライドを用意してくれました。ポケモンは「ピチュー」「ピカチュウ」「ライチュウ」のように進化します。このような進化とともに、名前がどのように変わるのかを調べると、どうも名前に含まれる濁音が増える例が多いようなのです。例えば「メッソン」は「ジメレオン」に進化し、「イワーク」は「ハガネール」に進化します。
この熊谷君の発表を受け、次の日には、別の大学院生であった能登敦君が、ポケモンの全データをExcelに落とし込んでくれ、また名前に含まれる音素をすべて数えあげてくれたのです。集中講義中に統計の基礎も教えようと思っていたので、せっかくだからと、ポケモンのデータを統計的に分析したのです。この統計分析によって、「濁音の数」だけでなく「名前の長さ」も、ポケモンの「おもさ」「たかさ」「つよさ」「進化レベル」と相関することがわかりました(図8-1(クリックで拡大))。この二人の学生がいなければ、ポケモン言語学は生まれていません。熊谷先生は、以降もずっとポケモン言語学研究を牽引してくれている大事な研究者仲間の一人です。
この集中講義で得られた結果を、さっそく10月には論文としてまとめ、インターネット上で草稿を公開しました。実際に学術雑誌に論文として出版されるまでには少し時間がかかったのですが、ポケモン言語学というアイディア自体がキャッチーだったのか、その草稿に対して、言語学者たちから、かなりの反響がありました。
また、一般メディアからの取材も少なくなく、国内だけでも『Wired』や『ケトル』『子供の科学』という雑誌や慶應の塾内新聞にも記事を載せて頂きました。2ちゃんねるのまとめサイトにも記事が出たようです。2021年9月にはラッパーの宇多丸さんのラジオ『アフター6ジャンクション』でもポケモン言語学について解説させて頂き、それなりの好評を得ることができました。言語学の研究が、ここまで一般の人の目を引くことは、なかなかないのではないでしょうか。それだけでもポケモンを題材に言語学的な分析をおこなう意義があったと思っています。
そして実験へ……
とある言語で、とあるパターンを発見した時、その生産性を確かめるために、無意味語を用意して実験する、というのは言語学のお決まりの一つです。音韻論の分野ではwug-testとして知られています(wugという無意味語を複数形にすると、どのような発音になるかテストしたことからこの名前がつきました)。ただ、実験をするにしても、実在するポケモンの絵を使用するわけにはいきませんので、ある友人が「オリポケ」というオリジナルのポケモンを描いている絵師さんをインターネット上で探し、紹介してくれました(具体例は、図8-5を参照)。
オリポケの絵と無意味語を提示して実験してみると、日本語話者は「濁音を含んだ名前」や「長い名前」を、「進化したポケモン」と結びつける傾向にあることが示されました(Kawahara & Kumagai 2019)。つまり、実在のポケモン名で成り立つ音象徴的な関係が、生産性を持っていると結論づけられるのです。また、別の研究チームとの共同研究で、小学校に上がる前の子どもたちも、同じような判断をすることが確かめられました(Kawahara et al. 2018a)。つまり、実在名において成り立つ音象徴的なつながりは、何もポケモン制作者だけが感じるものではなく、日本人一般が共有する感覚であることがわかりました。
ほとんどの実験では「進化レベル」という意味に限定して実験をおこなったのですが、2021年に出版された論文では「濁音の数」が「たかさ」「おもさ」「つよさ」「進化レベル」それぞれに相関することが示されています(Kawahara & Kumagai 2021)。ポケモン研究を通して、ある種類の音(ここでは濁音)が、様々な意味に結びつけられることが示されました。この発見は、現在の音象徴研究で活発に議論されている問題の一つに関わる重要なものだと思っています。
世界へ広がるポケモン研究
我々の最初のポケモン研究の論文(Kawahara et al. 2018b)がまだ草稿として出回っていたころ、南カリフォルニア大学のStephanie Shih先生が、英語のポケモン名の分析を始めてくれました。ポケモン言語学は、英語ではPokémonasticsと名付けられていますが、この名前は私が作ったものではなく、彼女の命名によるものです。私もメンバーに入っていますが、彼女が中心となって国際的な研究チームが組織され、日本語・英語・中国語・広東語・韓国語・ロシア語のすべてのポケモン名を分析するという大規模なプロジェクトが開始されました。
結果として、様々な言語で様々な音象徴的なつながりが観察されることが明らかになりました。是非、論文自体(Shih et al. 2019)を読んで頂きたいとは思いますが、結果の表だけここに引用したいと思います(図8-2(クリックで拡大))。横の列がそれぞれ分析した言語を表し、縦の行がポケモンの属性を表しています。↑は正の相関を↓は負の相関を表します。()に入っているものは弱めの相関です。表を見て頂くとわかりますが、「名前の長さ」が「進化レベル」(表ではStage)に相関するという観察は、全ての言語において成り立つことがわかりました。ただ、何をもって「長さ」と見做すかは言語によって異なるようで、日本語では「モーラ」が重要で、英語では「分節音」が重要になるようです。長さの単位が言語によって異なるというのもまた興味深いですね。この「長さ」と「進化レベル」の相関は、「量の類似性(the iconicity of quantity)」という一般的な音象徴原理の観点(Haiman 1980)から考察が進んでいます。
この国際的な共同研究を受け、2018年の5月には、それぞれの言語の分析をそれぞれの専門家が発表し合う国際学会を慶應義塾大学で主催しました。海外の一流の研究者たちが、ポケモンの名前について熱い議論を交わしたのです。この学会では、多くのポスター発表もなされ、様々なジャンルの名前の音象徴分析が報告されました。
また、Shih先生の励ましもあり、英語話者を対象にしたポケモンの名付けに関する実験もおこないました。色々な発見があったのですが、もっとも興味深かったのは「濁音の効果」でしょう。英語話者にとっても、名前に濁音が含まれると「進化後」のポケモンの名前として判断されやすいのです(Kawahara & Breiss 2021)。また、統制して実験をおこなうと、母音の効果も明確に検知されました。日本語話者も英語話者も、「[a]を含む名前」の方が「[i]を含む名前」よりも、「進化後」の名前として判断しやすいのです。英語話者が持っている音象徴的な知識は、当初思っていたよりも、日本語話者の音象徴的な知識に近いことがわかってきました。理論言語学の畑で、言語の普遍性を研究していた(いる)私としては、非常に興味深い発見です。
世界の裏側からこんにちは
そんな中、ある日、ブラジルのMaha Godoy先生という方からメールを頂きました。曰く「私はポケモンが大好きです。専門は言語心理学で、音声学のことはあまり詳しくはないけど、ポルトガル語話者を対象にして一緒に実験しませんか?」。研究者としてはとても嬉しいですよね、こういうメールは。二つ返事でOKし、共同研究を始めることにしました。ブラジルでは英語のポケモン名を使うので、ポルトガル語のポケモン名というのは存在しないのです。ですから、上で述べたオリポケの絵を使って、それらに名前をつけてもらう実験から始め、その後「濁音の効果」などに焦点をあてて追加実験をおこないました。これらの研究の結果、「濁音の効果」「母音の効果」「名前の長さの効果」という英語話者も日本語話者も持つ音象徴的な感覚を、ポルトガル語話者も共有していることがわかりました(Godoy et al. 2020)。
ロシア語でも実験!
熊谷先生とおこなった最新の研究ではロシア語を対象にしました。その実験では「名前の長さの効果」は検証しなかったのですが、「濁音の効果」と「母音の効果」は確認できました(Kumagai & Kawahara 2021)。未だに、しっかりと実験検証をおこなった言語は4つなので、確かなことは言えませんが、音象徴的なつながりにも普遍性を見いだせるのではないかという手応えは感じています。
ポケモンとwugが繋がったあの日
あの日のことはよく覚えています。新型コロナの騒ぎが始まった初期のころで、散歩にでるのもはばかれる時期でした。ふとUCLAのBruce Hayes先生のウェブサイトで面白い学会用のハンドアウトを見つけたのです(現在は論文化されています: Hayes 2021)。少し専門的になってしまうのですが、そのハンドアウトは、「最大エントロピー法」という、近年の理論言語学で話題になっている分析の枠組みの話でした。この枠組みについて説明していると、脇道にそれすぎてしまうので、興味がある人は、私の解説動画を参考にしてみてください。ともあれ、そのハンドアウトで展開されている議論は、「最大エントロピー法が言語モデルとして正しいとしたら、とある量的なパタンが自然言語の様々なところで観察されるはずである」というマニフェストに近い主張でした。その量的なパタンとは、互いに平行な2本のロジスティク曲線(=S字型のカーブ)で構成されたwug-shaped curve と呼ばれるものです(図8-3、左(クリックで拡大))。言語学をやっている人ならご存じのwugに似ているので、この名前がつけられたそうです(図8-3、右)。
緊急事態宣言中の暗い世の中でしたから、なんとか楽しい研究をしたいと思っていたところです。Hayes先生の予測をポケモン言語学の文脈で検証できないかと思いたち、さっそく実験を組んでみました。そして、ポケモンのファンサイトで実験を宣伝してもらったのです。数日で700人を超えるデータが集まり、その結果は、Hayes先生の予想にぴったりでした(図8-4(クリックで拡大))。つまり、最大エントロピーモデルの予測が、音象徴パタンのデータからも裏付けられたのです。
この実験結果は、音韻論の分野でもっとも権威のある学術雑誌であるPhonologyに掲載されることになりました(Kawahara 2020a)。やはりポケモンの名前分析が、理論言語学で権威のある雑誌に載るというのは感慨深かったですね。また、この論文のフォローアップ実験をおこない、今度はベイズ統計も駆使して、新しい知見を組み込んだ論文がLanguageというアメリカ言語学会の学会誌に掲載されることにもなりました(Kawahara 2021)。この2本の論文は、コロナ時代の私の研究の中でも、特に思い入れが深い論文と言えます。
(元)生成文法家の立場から考えると、音象徴という現象は生成文法家たちからは見向きもされていない分野でした。おそらく音象徴に関する論文がPhonologyに出版されるというのは、数年前では考えられず、私の論文が最初だと思います。しかし、ここまでお話すれば察してくださる読者の方もいると思いますが、普遍性や言語個別性などは、生成文法の文脈でも議論されている問題です。さらに言えば、生成音韻論の分析で広く用いられている最大エントロピー法が、音象徴の分析にも有効だということが示されたのです。これらの結果に基づいて、最近の私の研究目標の一つとして掲げているのは、音象徴研究と生成文法研究の融合です(Kawahara 2020b)。また、音象徴は認知言語学の世界でもよく議論される問題ですので「音象徴こそが認知言語学と生成文法の架け橋になるのでは」とすら思っています。
ポケモンタイプも予測できる?
これまで紹介した実験は、基本的に「ポケモンの進化ステータス」を対象にしてきました。しかし、私の研究を読んでくれた東京農業工業大学の学生たちが「ポケモンタイプも音象徴的に表されている」という発表を、上記のポケモン言語学会でおこなってくれました。彼らの発見は、悪役っぽいポケモンには濁音が多用され、フェアリータイプのポケモンには両唇音が多用されるというものでした(図8-5(クリックで拡大))。ここでまた新たなポケモン言語学の地平が開けてきました(Uno et al. 2020)。
そんなおり、ブラジルのGodoy先生から「ソクラテスやウパニシャッドが、『摩擦音=風・空』という音象徴的つながりを論じている。一緒に実験してみない?」というメールを頂きました。ポケモンのタイプには「ひこうタイプ」という飛ぶポケモンがいますから、この古代の思想家たちの主張をポケモン名の観点から検証するというロマン溢れる実験をおこなうことができたのです(Kawahara et al. 2020a)。Godoy先生との一連の共同研究で、日本語話者と英語話者は、「摩擦音」と「ひこうタイプ」を結びつけるが、ポルトガル語話者は結びつけないという結果が得られました(Godoy et al. 2021; Kawahara et al. 2021)。こうした研究から、少しずつ、音象徴の普遍性と言語個別性が浮かび上がってきました。
また、ポケモンタイプに関する研究から非常に大胆な仮説が浮かびあがってきました(Kawahara et al. 2021; Uno et al. 2020)。ポケモン世界には、性別も存在するのですが、性別が音象徴的に表されているという証拠はあまり出てきませんでした(図8-2)。しかし、人間世界では、男女の名前に音象徴的な違いがあることがよく知られています(Sidhu & Pexman 2019)。ポケモン同士が戦うことが日常のポケモン世界では、種の保存の必要となるのはタイプであり強さで、性別はそこまで重要ではありません。一方、人間の世界では、種の保存に大事な生物学的な特性は性別と言えるでしょう(もちろん、これは生物学的な話に限ったことで、私にLGBTQ+の方々に対する差別の気持ちは全くありません)。もしかしたら、「それぞれの世界において生存や種の保存にとって大事な要素が音象徴で表現される」という仮説もあながち見当違いではないかもしれません。
先生も学生から学んでいる
ポケモンタイプに関する音象徴の研究は、学生の発見から始まりました。学生の発見と言えば、国際基督教大学のある学生も「ポケモンの技の名前でも音象徴が成り立つのでしょうか」と、技の名前を分析してくれました。実在語では、「名前の長さ」が「技の攻撃力」に影響することが確認されたものの、濁音の効果はあまりはっきりとは検出されませんでした。しかし、無意味語を使って実験をすると二つの要因の効果が綺麗に確認できました(Kawahara et al. 2020b)。実は、この分析は上記のPhonologyに掲載された実験の土台になっているのです。
これらの話から、一つ浮かび上がってくるメッセージがあります。それは、ポケモン言語学は、多くの部分が学生のアイディアに支えられているということです。第一、冒頭でお話ししたように、ポケモン言語学のそもそもの始まりが、首都大(当時)の学生たちの発見によるものです。これは、ある意味当たり前のことです。なぜなら、私はポケモンにあまり詳しくなかったので、何を分析していいのかは、ほとんど学生が教えてくれたからです。
第4回目の記事でも触れましたが、ここでまた声を大にして繰り返したいと思います。先生たちは思った以上に学生たちから多くのことを学んでいます。授業を受ける際も、先生とミーティングする際も、そのことを忘れないで欲しいと思います。ともあれ、これからもポケモン言語学は発展していくでしょう。まだまだ分析されていない側面もあると思いますので、興味のある方は是非、自分なりに研究してみて下さい。
次回の記事では、最近多くの研究者が問題意識として抱いている「再現性の危機」について言語学の観点からお話したいと思います。
参考文献
Godoy, M. C., N. S. de Souza Filho, J. G. M. de Souza, H. Alves & S. Kawahara (2020) Gotta name’em all: An experimental study on the sound symbolism of Pokémon names in Brazilian Portuguese. Journal of Psycholinguistic Research 49: 717–740.
Godoy, M. C., A. L. M. Gomes, G. Kumagai & S. Kawahara (2021) Sound symbolism in Brazilian Portuguese Pokémon names: Evidence for cross-linguistic similarities and differences. Journal of Portuguese Linguistics 20.1.
Haiman, J. (1980) The iconicity of grammar: Isomorphism and motivation. Language 56: 515–540.
Hayes, B. (2021) Deriving the wug-shaped curve: A criterion for assessing formal theories of linguistic variation. To appear in Annual Review of Linguistics.
Kawahara, S., M. Isobe, Y. Kobayashi, T. Monou & R. Okabe (2018a) Acquisition of sound symbolic values of vowels and voiced obstruents by Japanese children: Using a Pokémonastics paradigm. Journal of the Phonetic Society of Japan 22: 122–130.
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Kawahara, S. (2020a) A wug-shaped curve in sound symbolism: The case of Japanese Pokémon names. Phonology 37: 383–418.
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Kawahara, S., M. C. Godoy & G. Kumagai (2020a) Do sibilants fly? Evidence from a sound symbolic pattern in Pokémon names. Open Linguistics 6: 386–400.
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Nielsen, A. K. S., & M. Dingemanse (2021) Iconicity in word learning and beyond: A critical review. Language and Speech 64(1): 52-72.
Shih, S. S, J. Ackerman, N. Hermalin, S. Inkelas, H. Jang, J. Johnson, D. Kavitskaya, S. Kawahara, M. Oh, R. L Starr & A. Yu (2019) Cross-linguistic and language-specific sound symbolism: Pokémonastics. Ms. University of Southern California, University of California, Merced, University of California, Berkeley, Keio University, National University of Singapore and University of Chicago.
Sidhu, D. M., & P.M. Pexman (2019) The sound symbolism of names. Current Directions in Psychological Science 28(4): 398–402
Uno, R., K. Shinohara, Y. Hosokawa, N. Atsumi, G. Kumagai & S. Kawahara (2020) What’s in a villain’s name? Sound symbolic values of voiced obstruents and bilabial consonants. Review of Cognitive Linguistics 18.2: 428–457.
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- 2021年10月05日 『新連載のお知らせ』
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8月から5回にわたり、近世料理書の言葉を論じてくださった余田弘実先生、ありがとうございました。「いためる」など身近な調理の語彙が、食生活の変化につれ、移り変わっていくことが料理本の実例からよく分かりました。
さて来週10月12日からの12回は、川原繁人先生(慶應義塾大学)による、「言語学者、コロナ禍で自分の学問と向き合う」が始まります。川原先生は、言語学(音声学・音韻論)をご専門とされていますが、この連載では、オンライン授業などコロナ禍での生活にも触れ、幅広い観点から言語学について論じる予定です。(金城)