コーパスと遊ぼう(kotoba news)
kotobaに関する気になるトピックを短期連載で紹介していきます。つづきは新書版の「リベラルアーツ コトバ 双書」にまとめる予定
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- 2022年07月05日 『8月からの新連載と秋・冬の新書 刊行予定のお知らせ』
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8月23日からの6回の連載は砂川有里子先生(筑波大学名誉教授)による、「コーパスと遊ぼう」です。砂川先生は文法や談話についての研究をされており、辞書やコーパス作成のプロジェクトを通じて教育にも貢献されています。この連載では、母語話者コーパス、学習者コーパス、児童・生徒作文コーパスを使って、どんな面白いことができるかをご紹介くださる予定です。(野口)
秋・冬の新書 刊行予定
『サンスクリットの源流〜ヴェーダ語のかなり濃い話〜古代インドの世界観から牛フェチまで』(仮題)堂山英次郎著(リベラルアーツコトバ双書3)ISBN978-4-910292-03-8 2023年2月刊行予定。サイトの連載を全面的に改稿。より文化寄りの言語現象を追い、新たな言語文化的現象の記述を追加して、全12章とする。
『情報倫理学入門-プライバシー・著作権からインターネット研究倫理まで』(仮題)
大谷卓史著(リベラルアーツコトバ双書4)ISBN978-4-910292-04-5
2023年2月刊行予定。サイトの連載を全面的に改稿。
第1章 情報倫理の基礎(1) 情報倫理とは何か
第2章 情報倫理の基礎(2) 著作権の基礎
第3章 情報倫理の基礎(3) 著作権の現代的課題
第4章 情報倫理の基礎(4) プライバシーとは何か
第5章 情報倫理の基礎(5) 個人情報保護法は何を保護するのか
第6章 情報倫理の基礎(6) ソーシャルメディア時代の表現・言論の自由
後半では、インターネット研究倫理に関して論じる。
『不自然な日本語の文』(仮題)天野みどり著(リベラルアーツ言語学双書2)ISBN978-4-910292-05-2 2022年11月刊行予定。
著者「はじめに」から抜粋
「文の意味」とはどのような場面・状況でも、その文が発せられれば伝達される、言語形式の持つ意味です。これに対して、「発話の意味」は、言語形式としては現れていないけれども、ある状況の中で推論される意味なので、発話された場面・状況・文脈が異なれば異なる意味となります。(中略)
本書で問題にするのは、前者の「文の意味」です。日本語には様々な文の形があり、その形が違えば「文の意味」は異なります。その文の形と意味の結びつきに関する、慣習的に築かれた文法規則を発見することが本書の目的です。(中略)
本書の特徴は、その文法規則を発見するために、少し不自然な日本語の文を考察することです。少し不自然なのになぜ意味理解できるのかを考えることにより、日本語母語話者の持つ文法規則がどのようなものであるのかを明らかにしていこうと思います。