《第91問》
Q という文字に関する説明として正しいのはどれか
正解
不正解
- 魯迅が自作の主人公をこの文字を使って「阿Q」としたのは、Q にあたる漢字が不明だったからである
- この文字の小文字 q は、P(の小文字 p)を左右逆にして作られた
- この文字の先祖にあたるギリシャ文字は、[k] 音を表わす唯一の文字として使われた
- 魯迅が自作の主人公をこの文字を使って「阿Q」としたのは、Q にあたる漢字が不明だったからである
- この文字の小文字 q は、P(の小文字 p)を左右逆にして作られた
- この文字の先祖にあたるギリシャ文字は、[k] 音を表わす唯一の文字として使われた
- 解説
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「阿Q」の「阿(ア)」は、中国語で人の名前の前につけて親愛の情を示す言葉ですが、「ア・クイ」と呼ばれていたこの人物の名の漢字は「桂」か「貴」と思われるが不明なため、仮にローマ字で quei とつづり、その頭文字をとって「阿Q」とした、と作品中で説明されています(現在のピンインでは桂・貴はともに gui とつづる)。q の字は、Q のしっぽの部分が運筆の都合で右に寄せられ、縦棒となるという独自の変化によってできました。古代ギリシャ語には [k] 音を表わす文字として「カッパ」(Κ、κ)がありました。そのため Q の先祖にあたる「コッパ」(Ϙ、ϙ)はあまり必要とされず、すたれました。Q が復活するのはローマ時代のことです。