リベラルアーツ日本語検定クイズ日本語とトルコ語 > 2020年06月11日更新分(1/1)

《第17問》
トルコ語で使われる語尾で、場所や時間をあらわすものがありました。次の例をごらんください。

ev 家 evde 家で
saat beş 5時 saat beşte 5時に
istasyon 駅 istasyonda 駅に
kitap 本 kitapta 本に

上の例を参考にして、次の語の正しい形を予測してください。

sınıf 教室 ( )教室に(または、「教室で」)

正解

不正解

解説

正解は、 c) sınıfta です。

問題文の各例のうち、de, またはdaのほかにte, またはtaという語尾がついているものがあります。これは、語尾が付加される前の名詞の最後の子音が、声帯のふるえを伴わない音(無声音といいます)のときにおこる現象で、語末の子音に対応して、語尾の子音部分も声帯の震えを伴わない音になる現象です。
以下の文字で表す音が、トルコ語の無声音になります。

ç, f, h, k, p, s, ş, t

さて、問題となっている語のsınıfの語末の子音はfですね。また、最後の母音はı(後舌グループの母音)です。したがって、

evde (vは有声音なので、deのdの部分はそのままです)
saat beşte (şは無声音なので、それに合わせてteとなります)
istasyonda (nは有声音なので、daのdの部分はそのままです)
kitapta (pは無声音なので、それにあわせてtaとなります)

これらの例が示すとおり、

sınıf 教室 sınıfta(fは無声音なので、それに合わせてtaとなります)

となります。母音調和も、この子音の変化と同時に守られていることにも注意しましょう。b)が正解でないのは、母音の部分が適切でないためです。さらにa)は、子音の部分も適切ではありませんね。

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