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《第45問》
be going to はなぜ未来を意味するのでしょうか。

正解

不正解

解説

  go の本来の意味は「行く」という物理的空間移動ですが、これが時間的領域で解釈されると「近い将来~をする」という意味になります。より詳しい説明をする前に、江川泰一郎 『英文法解説』(2002: 220-22)に基づいて現在の be going to の用法を見てみましょう。

(1) The sky is clouded over; I’m afraid it’s going to rain.
(空がすっかり曇っている。どうも雨になりそうだ)
(2) I’ve thrown away my ashtray. I’m going to give up smoking.
(灰皿を捨ててしまったよ。タバコをやめるつもりなんだ)

(1) の例では何かが起こりそうな兆候があり(=空が曇っている)、その兆候から判断して近い将来に「~しそうだ」という話者の予測を表しています。(2) の場合は、突然思い立ったのではなく、前から考えていた意図を踏まえて(=灰皿を捨ててしまった)「~するつもりだ」と言っているのです。従って、単純な未来を表す will とでは次のような違いが生じます。

(3) He is going to get better.([じきに]よくなるだろう)
(4) He will get better.([そのうちに]よくなるだろう)

(3) では、例えば「熱が下がったから」というような兆候を踏まえて言っている文であり、(4) では、例えば「適切な手当てをしたから」よくなるだろうと言っている文となっています。

  以上の例で明らかなように、be going to は何らかの兆候を前提にした場合に用いられていることになります。

より詳しい解説を読む

  歴史的に見ると、be going to は15世紀後半から使われています。

(5) Thy onhappy soule … was going to be broughte into helle for the synne
(=thy unhappy soul … was going to be brought into hell for the sin)
「罪のためにこの不幸な魂は地獄に連れ去られようとしていた」
(岸田・他 (2005: 143)から引用)

この (5) の例では go は既に物理的意味での「行く」という意味が失われて、be going to は単に近い未来を表す助動詞のような機能になっています。このように辞書的な意味を失って単に文法的な役割しか持たなくなることを文法化(grammaticalization)と言います。

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