《第17問》
「切符販売所」や「興行物の上がり」を意味するボックス・オフィス(box office)という言葉は、シェイクスピア時代の劇場のある場所に由来するという説がある。具体的には何に由来すると考えられているか?
正解
不正解
- 客が入場料を支払った場所
- お金を一時的に保管した場所
- 入場切符を売っていた場所
- 客が入場料を支払った場所
- お金を一時的に保管した場所
- 入場切符を売っていた場所
- 解説
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チケットの販売は、複数の集金係が客から入場料を受け取っていた。集金係達は、現在の貯金箱のような形をした素焼きの集金箱を持ち、そこに客がペニー硬貨を入れた。お金が集金箱(box)に入れられていたことから、それを保管していた部屋(office)が“box office”と呼ばれていた。
より詳しい解説を読む当時は、現在のようにボックス・オフィスと呼ばれる切符売場で芝居のチケットを販売していたのではなく、複数の集金係が客から入場料を受け取っていた。集金係達は、現在の貯金箱のような形をした素焼きの集金箱を持ち、そこに客がペニー硬貨を入れた。劇場の裏手にある部屋には、チェストが用意されていて、集金係達は、お金の入った集金箱をそこに入れた。そして、芝居が終ると、役者達が集まった箱を壊して上がりを分配していたと考えられている。1988年に行なわれたローズ座の発掘調査で、集金箱の破片が数多く見つかり、また、2010年に行なわれたシアター座の発掘調査でも同じ破片が見つかっている。
お金が集金箱(box)に入れられていたことから、それを保管していた部屋(office)が“box office”と呼ばれ、ひいては芝居の「上がり」もそう呼ばれるようになったのではないかというのが、劇場の発掘調査に関ったロンドン博物館のジュリアン・ボウシャー(Julian Bowsher)の提唱する(有名な?)説である。