《第51問》
1662年にダヴェナントの一座（公爵一座）が『ロミオとジュリエット』を上演したとき、ジュリエットを演じた女性俳優は誰か？
正解
不正解
- メアリー・ソーンダーソン
- エリザベス・バリー
- ジェーン・シバー
- メアリー・ソーンダーソン
- エリザベス・バリー
- ジェーン・シバー
- 解説
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公爵一座のプロンプターを務めたダウンズの『イングランドのロシアス』（John Downes, Roscius Anglicanus, 1708）が当時の配役を今に伝えている。それによると、1662年に一座が上演した（ジェームズ・ハワードが喜劇仕立てに直した）『ロミオとジュリエット』でジュリエットを演じた女性俳優は、メアリー・ソーンダーソン（Mary Saunderson, d. 1712）である。ロミオをヘンリー・ハリス (Henry Harris, 1630?-?82) という俳優が演じ、マキューシオを名優トマス・ベタートンが演じた。イギリスの商業演劇でジュリエットを女性が演じたのは、おそらくメアリーが最初であったと考えられている。メアリーは、すぐにベタートンの妻となった。
より詳しい解説を読むエリザベス・バリー（Elizabeth Barry, 1658-1713）も、また、イギリスで最初の女性俳優の一人で、彼女は、オットウェイの『ケイウス・マリウス』でラヴィニア（＝ジュリエット）を演じた。したがって、メアリーが初代女性ジュリエット、エリザベスは二代目女性ジュリエットであるといえる。ジェーン・シバーは、既に述べたように、1744年にシバー版『ロミオとジュリエット』において15歳の若さでジュリエットを演じた女性俳優である。