《第71問》
The house is near the bike.「家が自転車の近くにある」は非文とは言えないが不自然な英文であるのはなぜでしょうか?
正解
不正解
- 物体として、house「家」は bike「自転車」より大きいから
- 本来、主語の位置に現れる要素は認知的際立ちのあるものであるから
- 文のリズムの関係から
- 物体として、house「家」は bike「自転車」より大きいから
- 本来、主語の位置に現れる要素は認知的際立ちのあるものであるから
- 文のリズムの関係から
- 解説
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The bike is near the house. 「自転車が家の近くにある」も The house is near the bike.「家が自転車の近くにある」も、どちらも状況としては同じことを述べており、英語としても非文とは言えません。しかし、我々が何かを知覚する場合、我々の注意は、例えば、動きのないものよりも動きのあるものに向かいます。このような知覚を、認知言語学では「認知的際立ち」(cognitive salience)と呼んでいます。The house is near the bike.の場合、「家」は容易に動かせる物体ではありません。一方、「自転車」は本来動くものであり、人が容易に動かせるものです。我々の知覚は「静止しているもの」(= house) よりも「動くもの、動いているもの」(= bike) に向かいます。また、主語の位置には知覚的に目立つものがきます。The house is near the bike. の場合、house よりbike の方が目立ちます。つまり、bikeのほうが認知的際立ちが大きいので、bike が主語になる The bike is near the house. が自然な表現となります。