《第53問》
He flied out to center field.「センターにフライを打ち上げた」では、flew にならないのはなぜでしょうか。
正解
不正解
- 古い英語では規則動詞の変化をした例もありその名残から
- フランス語の構文の影響から
- 動詞 fly 「飛ぶ」が品詞転換によって名詞 fly 「(野球の)フライ」となり、この名詞がさらに動詞 fly 「フライになる」になったから
- 古い英語では規則動詞の変化をした例もありその名残から
- フランス語の構文の影響から
- 動詞 fly 「飛ぶ」が品詞転換によって名詞 fly 「(野球の)フライ」となり、この名詞がさらに動詞 fly 「フライになる」になったから
- 解説
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不規則活用をする動詞が品詞転換によって新たな動詞を派生する場合、その動詞は規則活用をするのです。ここでは動詞 fly 「飛ぶ」は本来不規則動詞ですから、過去形は flew になるはずです。ところが、「フライになる」という意味の動詞 fly は品詞転換によって次のような変化をしているのです。
fly 「飛ぶ」
品詞転換により ↓
fly 「フライ」
品詞転換により ↓
fly 「フライになる」
つまり、最初の品詞転換で「飛ぶ」という意味の動詞 fly が「(野球の)フライ」という意味の名詞 fly となり、二番目の品詞転換で名詞の fly 「フライ」が「フライになる」という意味の動詞 fly になっているのです。このような場合、「フライになる」の意味の動詞 fly は規則変化をするので、過去形が flied になっているのです。つまり、本来の動詞のもつ不規則形は容認されず、規則形が用いられているのです。このような言語現象はデフォルト(default)と呼ばれています(〈伊藤・杉岡2002: 155-56〉を参照)。