リベラルアーツ英語検定クイズ英語の不思議 > 2015年10月15日更新分(1/1)

《第22問》
be used to のused の発音が [ ju꞉st ] になるのはなぜですか。

正解

不正解

解説

  後ろに無声音が来る場合、used の d [ d ] も無声音化して [ t ] となります。前後の音に影響されて、その音に近い音になることを同化(assimilation)と言います。前の音が後ろの音に影響する場合を進行同化(progressive assimilation)と呼びます。例えば、looked では look の k は [ k ] という無声子音ですので、-ed の d [ d ] はこの無声子音に同化して無声子音の [ t ] になります。一方、後ろの音が前の音に影響する場合を逆行同化(regressive assimilation)と言います。usedの d [ d ] が [ t ] になるのはこの逆行同化の例です。
  また、無声音(unvoiced / voiceless sound)とは声帯(vocal cords)が振動しない音のことです。有声音(voiced sound)とは声帯が振動する音のことです。母音はすべて有声音です。有声子音は [ ʒ ]、[ dʒ ]、[ d ]、[ b ]、[ g ]、[ v ]、無声子音は [ f ]、[ k ]、[ p ]、[ s ]、[ t ]、[ ʃ ]、[ tʃ ] です。声帯が振動しているかどうかを確かめるには、喉のところに軽く手を当てると分かります。手に振動が伝われば有声音、伝わらなければ無声音です。

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  have [ həv ] to 「~をしなければならない」の v [ v ] が [ f ]、has [ həz ] to の s [ z ] が[ s ] になるのも to の t [ t ] が無声音であるため、前の [ v ] および [ z ] を無声音化したのです。
  used to 「以前は~したものだ」の場合も後ろにある to のt [ t ] の影響で d [ d ] → [ t ] となっているのです。
  なお、be used to は We are used to hardships.「我々は困難に慣れている」のように使われている場合であり、A book which is used to explain words is called ‘dictionary’.「語の意味を知るために使われる本は『辞書』と呼ばれる」の used は [ ju꞉st ] とはなりません。
 ここの used の後ろに現れている to explain は副詞的に使われている不定詞であり、be used to 「~に慣れている」という成句を構成しているのではないからです。

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