《第79問》
『よだかの星』(宮澤賢治/作 講談社他)の主人公よだかは「鳥の仲間のつらよごしだよ」といわれるほど、みにくい鳥だ。鷹(たか)からは俺に似た名前はやめて別の名前に変えろと脅かされる。さて、鷹はなんという名に変えろといったか。
正解
不正解
- 市蔵
- 才蔵
- 馬鹿蔵
- 市蔵
- 才蔵
- 馬鹿蔵
- 解説
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鳥の仲間にいやがられ、鷹には市蔵という名前に変えろといわれる。そんな自分が羽虫を食べ、その命を殺して生きている──よだかはそのつらさに耐えかね、太陽に向かって飛び立つ。「どうぞ私をあなたの所へ連れてって下さい。灼(や)けて死んでもかまいません」
岩手県花巻町(現花巻市)に生まれた宮澤賢治は、生前には2冊の本──詩集『春と修羅』と短編童話集『注文の多い料理店』が出版されただけだった。37歳で亡くなったが、「童児(わらし)こさえる代わりに書いたのだもや」といって革トランクいっぱいの原稿を残した。没後に刊行され、その詩情豊かな作品が人気を呼ぶ。ちなみにそのトランクのポケットから見つかった黒い手帳に書かれていたのが、「雨ニモマケズ」である。