《第99問》
第二次教育使節団報告書のなかで、第一次使節団報告書と比べて、その位置づけが最も変わったのはどれか。
正解
不正解
- 初等・中等教育行政
- 高等教育
- 国語改革
- 初等・中等教育行政
- 高等教育
- 国語改革
- 解説
-
「米語が小学校において教えられるべきである」、「ローマ字による日本語は第一言語とし、そして米語は第二言語として教えられるべきである」(『国字ローマ字化の研究 改訂版』116頁)等の考えを有していたストッダード団長のもとでの国語改革は、第一次使節団報告書全6章のなかで、第1章「日本の教育の目的および内容」の次の第2章に位置付けられた。第一次使節団は「国語の改革」のなかで、「国語問題は明らかに根本的な、急を要するものである。(中略)この問題を満足に解決できなければ、意見の一致を見た多くの教育目的の達成は、きわめて困難になるであろう」と述べた。しかし、第二次使節団報告書全7章のなかでは、第7章「その他教育上の重要な諸問題」の前の第6章に位置付けられた。それでも第二次使節団は「国語の改革」のなかで、「現在の改革は,国語そのものの真の簡易化,合理化には触れないで,かなや漢字文の単純化に終ろうとしている」と述べている。勧告は全4項であるが1~3項を挙げる。
「一 一つのローマ字方式が最もたやすく一般に用いられうる手段を研究すること。
二 小学校の正規の教育課程の中にローマ字教育を加えること。
三 大学程度において、ローマ字研究を行い、それによつて教師がローマ字に関する問題と方法とを教師養成の課程の一部として研究する機会を与えること。」