リベラルアーツ子ども検定クイズ占領期米国教育使節団 > 2018年02月22日更新分(1/1)

《第92問》
師範学校改革について、第一次教育使節団報告書が勧告していないのはどれか。

正解

不正解

解説

報告書は「師範学校の教育計画は、日本人にはおなじみの形式主義型と、日本の全教育界に共通の天降りの指令とをくり返しているだけで、暗記式の学者(付記:「学習」の誤植)に重きを置いている」とし、教授たちにカリキュラムを決定する自由がない問題を指摘している。その上で報告書は、師範学校に現在より高いレベルを求め「(前略)単科大学となるべきものである。2か年の終りにおいて小学校教師の免許を与えることが必要であろうが、中等学校または上級中等学校の上にさらに全4か年が、すべての師範学校の課程に充てられなくてはならぬ。後になって、2か年の卒業者に対しては、全4か年の課程を終了するための機会が与えられるべきである」等と勧告している。ちなみに米国の教員養成は、19世紀前半に私立・州立のNormal School(師範学校)として始まり、同後半に総合大学のTeachers College(教育大学)、School (Department) of Education(教育学部)になった。たとえば1844年設立のニューヨーク州オールバニーの州立師範学校は、1893年には教育大学に発展している。師範学校から始まった現筑波大学の校名の変遷を想起されたい。

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