《第101問》
ウーリー・オルレブ/作『走れ、走って逃げろ』は、ナチス・ドイツの迫害が激しさを増す第二次世界大戦下のポーランドで、ユダヤ人居住区ゲットーから脱出した少年を描いた作品。その苛酷な逃亡の途中で主人公スルリックが見舞われた困難のひとつは、次のうちのどれか。
正解
不正解
- 片腕を失う
- 片目の視力を失う
- 足に火傷を負う
- 片腕を失う
- 片目の視力を失う
- 足に火傷を負う
- 解説
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絶滅収容所へとつながるワルシャワ・ゲットーから、両親と別れ脱出したスルリックは、途中で名前もユレクと変え、森の中や働かせてくれる農家などをさまよい、ドイツ軍から逃れようとする。脱穀の機械に巻き込まれて片腕を失ってもなお、知恵と工夫で必死に生きのびていく姿に、戦争のおぞましさと、子どもの持つ希望や力強さを感じる。本書は、作者オルレブ自身の体験をもとにしており、オルレブは戦後14歳でイスラエルへ移住して教育を受け直し、作品を書くようになった。1996年、国際アンデルセン賞を受賞している。