《第100問》
明治24年に出版された巖谷小波/作『こがね丸』で、犬のこがね丸は、親の仇である虎の金眸大王(きんぼうだいおう) を討つ機会を探る途中、大王の手下の狐の聴水(ちょうすい)を追いかけ大怪我をしてしまう。このとき霊験あらたかな薬を渡し、完治させたのは誰?
正解
不正解
- 若い頃、柴刈りの爺に悪さをした狸を、爺に代わって懲らしめた兎、朱目(あかめ)の翁
- 一山万獣の君と名乗る、子牛より大きい身体で髭は一掴みの針のような虎、金眸大王
- 弓が上手く叔父が沢蟹と合戦をした時にも軍功があり、叔父が臼に撲(う)たれた後には落ち猿となった猿、黒衣(こくえ)
- 若い頃、柴刈りの爺に悪さをした狸を、爺に代わって懲らしめた兎、朱目(あかめ)の翁
- 一山万獣の君と名乗る、子牛より大きい身体で髭は一掴みの針のような虎、金眸大王
- 弓が上手く叔父が沢蟹と合戦をした時にも軍功があり、叔父が臼に撲(う)たれた後には落ち猿となった猿、黒衣(こくえ)
- 解説
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博文館の少年文学叢書第一篇として発行された『こがね丸』は、子どもの読み物といえば、教訓ものか知識ものと考えられていた時代に、初めての子どもの為の娯楽読み物として創作された作品。
犬のこがね丸が、白犬の鷲郎や鼠のお駒などの協力を得て、父母の仇、金眸大王(きんぼうだいおう)とその一味に仇討ちを果たす物語。朱目の翁は、狸を懲らしめた功績により月宮殿から賜った霊杵と霊臼で薬を作る評判のよい薬師。こがね丸の怪我を治すだけでなく金眸大王を倒す計画も伝授する。黒衣は、新たに加わった金眸大王の手下。黒衣の嘘により金眸大王の一味は窮地に陥る。
巖谷小波は、この作品の成功以後、子どものための文学、文化の発展に尽くし、お伽噺、口演童話、お伽芝居などを生み出した。