《第97問》
孫悟空(そんごくう)が大活躍することで有名な中国の四大奇書のひとつ「西遊記」は、三蔵法師(さんぞうほうし)が孫悟空のほか猪八戒(ちょはっかい)、沙悟浄(さごじょう)という弟子を引き連れて旅をする。さて、孫悟空は石から生まれた猿、猪八戒は天界の役人から下界に落ちた時にブタに化身した姿をしている。では、やはり天界から追放され下界の流沙河(りゅうさがわ)で人を襲う妖怪となった沙悟浄は、何の出自だと考えられているのか。
正解
不正解
- 中国ワニ
- 河童
- 牛
- 中国ワニ
- 河童
- 牛
- 解説
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沙悟浄は、天界で誤って天帝の宝である玻璃の器を割ってしまった罪で下界の流砂河に落とされ、人を食らう妖怪となる。やがて観音菩薩に諭され、西域の天竺に経典を取りに行く三蔵法師(玄奘)の弟子になる。日本では、水の妖怪である河童として定着しているが、河童は中国にはない日本独自の妖怪であり、皿のように見える頭部も玄奘(げんじょう)の弟子になるために剃髪したためで、河童だからではない。作中では、赤い目玉に黒い顔というように描写されているが、とくに何が化身した妖怪とは語られてはいない。モデルとしてヨウスコウイルカなど諸説あるが、「西遊記」の翻訳者でもある中国文学研究者の中野美代子は、ヨウスコウアリゲーター(中国鰐)であるとしている。