《第25問》
安倍能成文部大臣の通訳者は誰であったか
正解
不正解
- GHQの専属通訳官
- CI&Eの日系二世バイリンガル・スタッフ
- 前田美恵子氏
- GHQの専属通訳官
- CI&Eの日系二世バイリンガル・スタッフ
- 前田美恵子氏
- 解説
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前田氏は安倍の前に文相を務めた前田多門の娘である。その後結婚、神谷姓となる。同氏は「私は昭和二十一年一月十六日『大臣官房総務室事務を嘱託す』という辞令をもらい、(中略)しかし、事実は父(前田多門)の時代から文部省の仕事をさせられていた。」(『神谷美恵子著作集9 遍歴』みすず書房、1980年、210頁)と記している。安倍文相の教育使節団に対する挨拶、文部省書類の飜訳も行った。その後、文部省大臣官房付通訳者として田中耕太郎文相の通訳も務めた。同氏は当時、東大医学部精神医学教室医局員であった。当時の人間関係は興味深い。例えば、安倍は「前田君は熱心に私の文相就任を奮発することを勧めたが、(中略)翌朝前田君の三顧を受け、(中略)竟(つい)に落城した。」(安倍能成『戦後の自叙伝』(新潮社、昭和34年、50-51頁)、また、「私は田中耕太郎君を推薦して、田中君は文部大臣になつた。」(同上、107頁)と記している。