《第7問》
屋根裏部屋に住む貧しい画家に、月が見てきたことを語ってくれる。「わたしの話すことを絵にしてごらん」と勧められ、できあがったのがこの『絵のない絵本』(ハンス・クリスチャン・アンデルセン作 鈴木徹郎訳 集英社)という設定だ。さて、最終の第33夜は、小さな女の子が寝る前のお祈りを唱えるお話。「われらに日々のパンをあたえたまえ」の後に、小さな声で女の子はおまけの祈りをつけ加える。それはどんな祈りか?
正解
不正解
- 「パンにはバターをどっさりつけてください」
- 「紅茶もお願いいたします」
- 「神さま、できれば二切れ、あたえたまえ」
- 「パンにはバターをどっさりつけてください」
- 「紅茶もお願いいたします」
- 「神さま、できれば二切れ、あたえたまえ」
- 解説
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母親に聞きとがめられ、女の子は困ったような顔をして、「怒らないでね」といいながら、バター付きのパンをお願いしたのだと告白する‥‥。ささやかな願い、恋、祈り、涙‥‥。月が訪れるのはドイツ、パリ、そしてインドや中国など。月光が照らすこの地上の現実と幻想が混じり合い、散文詩のような世界を描き出している。貧しい若者だったアンデルセンも屋根裏部屋に住んでいた。コペンハーゲンのその部屋は現存していて、入口に金文字で「ここにアンデルセンが住んでいた」と示されているそうだ。