リベラルアーツ英語検定クイズ英語の不思議 > 2015年06月18日更新分(1/1)

《第5問》
なぜ「私」の I だけは大文字なのでしょうか。

正解

不正解

解説

  ドイツ語で「私」は ich [イッヒ]、フランス語で je [ジュ] と言いますが、どちらも Ich、Je と大文字になるのは文頭にきたときだけです。例えば、Ich liebe dich. [イッヒ リーベ ディッヒ]「私は君を愛している」、Je vais à l'école. [ジュ ヴェザ レコール]「私は学校に行く」のように。
  ところが、英語の「私」は文頭、文中、文尾のいずれに現れても大文字の I となります。I の小文字は i です。この小文字の i を例えばcan i help you? のように他の文字と共に用いると前後の文字とくっついているようで大変見にくくなります(以前はiの点もなかった)。
  アルファベットのところで述べたように、昔は現在の紙やペンのような便利な筆記用具はなかったのですから、もっと判別しにくい状況だったはずです。
そこで、「私」の I だけは文中のどこに使われても大文字で表記するようになりました。要するに書記上の理由であって、英語を母語とする人たちが自己主張や「私」を重視するからではないのです。もし、このような理由なら、my、me、mine、myself なども文中のどこに使われようとMy、Me、Mine、Myself のように大文字になっていたはずです。

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