旧記事(ことば文化特設サイト)
ことば文化に関する気になるトピックを短期連載で紹介していきます。
-
- 2016年11月03日 『今日は「文化の日」』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年11月01日 『今日は「犬の日」』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月27日 『今日は「読書の日」』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月26日 『今日は柿の日』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月23日 『10月23日は、電信電話記念日』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月20日 『1885年(明治18年) 10月20日、日本がメートル条約に加盟した。』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月14日 『10月14日は鉄道の日』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月13日 『10月13日はサツマイモの日』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月12日 『明治14年(1881)10月12日、「国会開設の勅諭」が発せられた。』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月11日 『1881年10月11日、明治14年の政変といわれる御前会議があった』
-
明治14年(1881)10月11日、御前会議で立憲政体方針・開拓使官有物払い下げ中止・大隈重信らの参議罷免が決定しました(明治十四年の政変)
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月02日 『10月2日は「豆腐(とーふ)」の日』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年10月01日 『10月1日は「都民の日」』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年09月20日 『9月20日は「バスの日」』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年09月19日 『9月19日は「苗字の日」』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年09月14日 『9月14日は津田塾大学の創立記念日』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年09月12日 『9月12日は鳥取県民の日』
-
https://twitter.com/jpnatarchives?lang=ja
-
- 2016年09月03日 『1872年 国立国会図書館の前身、書籍館(しょじゃくかん)が設置される。』
-
明治5年8月1日(1872年9月3日)、文部省書籍館(しょじゃくかん)が、現在の湯島聖堂内に開館する。この場所は、江戸時代は昌平坂学問所講堂、そして明治時代になってからは江戸幕府の教育機関を統合して新しく開設された大学の講堂だった(大学は、南校・東校と改称され、大学南校・東校と呼ばれた分局のあった神田錦町と下谷御徒町で教育を継続した。その後、両校は本郷へと順次移転し、その後の帝国大学開設へとつながる)。書籍館設置のきっかけは、江戸幕府が派遣した遣欧使節団に参加した市川清流が、同年発表した「書籍院建設」に関する建白書とされる。同建白書は、ロンドンの大英博物館付属図書館(書籍院)に言及し、文化高揚のために「書籍院」の設置を訴えた。すでに同地には文部省博物館が設置されていて、この付属施設として、書籍館は始まった。書籍館に所蔵された書籍は、旧大学及び旧大学南校の蔵書を基礎としていた。文部省から太政官への所管替えを経て、1875年に文部省東京書籍館と名称を改めて開館する。その後数度の所管替えと名称の変更を経て、1897年には帝国図書館官制の制定とともに、東京図書館と名前を変えていた書籍館の事業は、帝国図書館へと引き継がれる。そして、太平洋戦争を経て、同図書館は、国立国会図書館へと生まれ変わる。書籍館は利用が有料であったものの、日本における公共図書館の嚆矢である。また、書籍館での読書は雑談と音読が禁止され、書籍文化の大きな変化とあいまって、音読から黙読へと日本人の読書習慣を変えていったと言われる。(大谷卓史)
参考文献:
佃一可編(2012)『図書・図書館史』樹村房
森洋久(2000)「明治の声の文化」『ニュースの誕生』
東京大学出版会
天野郁夫(2009)『大学の誕生〈上〉帝国大学の時代』中央公論新社.
-
- 2016年08月31日 『二百十日(立春から数えて210日目) 』
-
*今日は二百十日である。毎年9月1日前後がそれにあたるが、古来この日は天候が荒れることが多く、稲の実りを待つ農家にとっては厄日とされた。折しも台風10号が東北地方を襲い、この言い伝えが迷信でないことを証明したかっこうである。ところで、夏目漱石に『二百十日』という作品がある。九州の阿蘇登山に挑戦した「碌さん」と「圭さん」という若い男2人が、突然襲ってきた風雨のため中腹で道に迷い、ずぶ濡れになって下山してくる話である。こんな会話がある。《「今日は何日〔いくか〕だつけかね」/「今日は九月二日さ」/「ことによると二百十日かも知れないね」》。物語の設定がちょうど今ごろの時節であることが分かる。ほとんど知られていないが、この作品は全文ローマ字表記で出版されたことがある。奥付には大正3年(1914)12月3日発行、発行所「ローマ字ひろめ会第一支部」(大阪市)、発行人は桜根孝之進とある。大正から昭和にかけて高揚したローマ字運動(日本の日用文字をローマ字にしようとする運動)の一環としての出版であったが、約10年後の1925年に再版されているところを見ると、かなり広く読まれたらしい。〈さくらね・こうのしん〉は阪大医学部にいた医学者で熱狂的なローマ字運動家でもあった。さて二百十日も過ぎ、明日からは9月。本格的な秋がやってくる。