リベラルアーツ英語検定クイズ英語の不思議 > 2015年08月20日更新分(1/1)

《第14問》
time の e は発音もしないのに、どのような働きをしているのか。

正解

不正解

解説

  time の古英語の形は tíma [ティーマ] です。tima のi は14世紀までは [ i꞉ ] と長く発音されていました。また強強勢はi にあり、語末の a は弱く発音されていましたが(つまり、曖昧な母音 [ ə ] )、やがて発音されなくなります。ただ、綴りは e となって残ります。[ i꞉ ] は大母音推移によって [ i꞉ ] → [ ai ] と変化しました。
  このようにみてくると語末の e は何の役目もしていないように見えるのですが、前にある母音が二重母音であることを示しているのです。このことは name、wife、like などにも言えます。現代英語には bit [ bit ] 「小片」- bite [ bait] 「かむ」、breath [ breθ]「息」- breathe [ bri꞉ð ]「息をする」のような対語がありますが、発音記号で明らかなように、語末の e は前の母音が二重母音(長母音)であることを示しているのです。問題13 に取り上げた come の e は前の母音が二重母音(長母音)であることを示していないように見えますが、過去形 came [keim]ですから、やはり語末の e は前の母音が二重母音(長母音)であることを示しているのです。

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